まだ”ネオロカビリー”という言葉も無かった(帯参照)ストレイ・キャッツ以前だったからエレキ・ベースだし
スラップ風の効果音をかぶせたりしているのでニワカ共の評価が微妙なので
そりゃもうあくまで個人的見解で大事件であったワケだが・・・
デビュー時のリンク・レイ時代を経て二代目ギタリストをオレ達のクリス・スペディングが襲名(ry
※Robert Gordon及びLink Wrayに関しては数年前にネオロカの章でガッツリ貼ったので・・・飛ばして行こう
(またかよ)
. Robert Gordon – Rock Billy Boogie(’79 RCA)
クリス・スペディングのロカビリー・ギター奏法は
それまでのカントリー由来の伝統スタイルやUKテッヅのスキッフル由来のスタイルとも違った
一種テクノ感の入った覚めた省エネあるいは手抜きともとれるPunk/NW風を導入したために
旧態依然が大好きなリーゼント業界に衝撃を与えたが
残念ながらまだリーゼント業界に人がいなかったので
その波紋は大して大きく広がるものでは無かった
ライナー解説でロカビリーに造詣の深い近田春夫師がその新時代のフィーリングについて
「従来のロカビリー・ブギではなくあえてロック・ビリー・ブギと言い換えたのだ」みたいな事を書いていて
小生「なるほど!」と心の底から納得して数十年にわたって信じ込んみ人々にも伝えていたんだが・・・
オリジナルであるジョニー・バーネットとロックンロール・トリオのアルバムをよく見たら
元の曲名もあ「ロック・ビリー・ブギ」である事に気付いて愕然としたのであったナンナンダヨ~
あいつ最近パヨってるしもう師と仰ぐのやめよっかなぁ・・・
Aラスでは
ジーン・ヴィンセント&ザ・ブルー・キャップスの各曲の歌詞を巧く歌い込んだ
『The Catman』という唯一のオリジナル曲が収録されているが
ブルー・キャップスの初代ギタリストに抜擢された年長者のCliff Gallupはジャズ畑出身の手練れ者で
内心「ロカビリーなんてガキの音楽やってられんわ」と嫌っていたと云われており
驚異的に斬新な当時としてはプログレッシヴ・ロックとも云えるプレイを残したにもかかわらず
積極的にバンドに参加せずに早期に脱退してしまった
逆に
元々ジャズ/プログレ畑のクリス・スペディングがあえてロカビリーという当時まだ未開の荒野に参入して来て
恐怖の奏法改革をもって切り開くという逆の流れになっているのは興味深いじゃナイッスか
また
ドラムの Howie Wyethはリンク・レイ時代から続くバンドであるThe Wilscatsの構成員だが
プレイてかプロデュースのリチャード・ガッテラーの録り方が独特かつ斬新で
まだゲートエコー時代以前だってのにスネアやシンバルの音が早くもそう聴こえるのが
どうなってんだレベルで凄い
Johnny Burnette and thw Rock’nRoll Trioのギタリスト
ポール・ブリスンの奏法も若きクラプトンが弾き方が解らずコピーに悩んでいたという位の独特なもので
(偶然ながら)ギター・アンプ音を歪ませてプレイしたという独創性もリンク・レイと並びファズトーンの発明者と言えよう