忙しく手数の大杉るJohn Maheのドラムがバズコックス・サウンドのキーとなっているはずだが
彼は前述フォークパンカーのパトリック・フィッツジェラルドの1stでも叩いている
ただしそんなにバズコックスっぽい奏法で演っているワケでなく
あの独特なドラミングはバンドのサイケデリックでノイジーかつ反復って特徴の中で
単調なリズムで埋もれないように意識的に生み出されたモノだったんだなぁ・・・と
. Buzzcocks – Another Music In A Different Kitchen(’78 UA / Liverty 1st)
先述『Singles Going Steady』を聴くとポップ性が低く地味にも思える1stアルバムだが
初期パンクであるにもかかわらず非常に実験的でプログレッシヴな試みをしているアルバムで
今日一般的に云われるような「元祖ポップ・パンク」みたいな捉え方だとかなり違和感がある
ピート・シェリーは’78年のCanのベスト『Cannibalism』のライナーでカンからの影響について綴っており
バズコックスの一見弾けるポップなサウンドの核にはP.I.L.と同じく
執拗にハンマービートを繰り返スピリチュアルな幻覚作用をもたらすようなクラウトロックの魂が宿っており
逆に云えば一部のヲタ専用ドイツの田舎の奇妙なプログレだったクラウトロックは
バズコックス達(ウルトラヴォックス/999/ストラングラーズ他)によってパンクの始祖として
NW時代の最もイケてるリズムとして再認識されたのでR
☆Can(とBuzzcocks)に関してはこの項の冒頭あたり(’20年位)に貼り済み