もうプログレッシヴロック的な面影はあまり感じられないものの
初期からの魂が消え去ったと云うわけでは決して無く
バンドの特徴であった演劇性(ジャケは映画そのものだ)と
タイムスリップしたかのようなノスタルジィがふんだんに詰まった
フォークロックやスワンプロックの小唄がたっぷりの
パフロック一歩手前とも云える愛らしい盤となった
. Family – It’s Only A Movie(’73 Raft)
ファミリーは5年の間に7枚ものアルバムのリリーッスを果たした多作バンドで
確かRaft Recordsはファミリーの為に用意されたレーベルだったと思われるが
最初のラフト盤が最終作になっちまったなんてナンナンダヨ~
プログレっぽさがすっかり抜けきったのはジョン・ウエットンが脱退した影響もあるだろうが
変わりにどっちかと言えばブルーズ系のジム・クリーガンが補填されたり
鍵盤に一見パープル軍団と思わせながらも実はいなたい系のトニー・アシュトンがぶっ込まれた事も要因としてあるだろう
んで
ジャケは懸案の変形モノに飽きたのかー・・・と思わせのー
中にはコソーリ紙の拳銃(The “Origamii” Banger)がIN!
このかわゆすオマケはイギリス初回?だけで
※ただし画像のUK盤ではピストルが印刷された歌詞カードが欠品
例によってアメリカ盤(他の各国も)にはそんな気の効いたオマケなんて当然入っていないのよね
昨日『Bandstand』でモット・ザ・フープルの『Mott』との英米盤比較をしたが
今回は
丁度モット・ザ・フープルの『Brain Capers(’72)』に於ける
英国盤に入っていた黒いアイマスクが米国盤には当然入っていなかった件
(代わりにジャケにイラストで描かれていた)
と非常に相似形を成すコレクター要注意案件と言え魔性か
兎に角(Anyway)
英国家族の奥深い諧謔精神と米国への憧憬は単純即物合理主義アメリカ人には到底理解出来ずに終了してりまったのだった